石打ダム資料館(熊本県宇城市)
そもそも「ダムカード」って何ですか?という方へ…
国土交通省と独立行政法人 水資源機構が、全国の人たちにダムのことをより知ってほしいという思いから、ダム広報用のカード型パンフレット「ダムカード」を作成、2007年(平成19年)からダムを訪問した人たちに配布しています。
カードの大きさや掲載する情報項目などは、全国で統一したものとなっていて、表面はダムの写真、裏面はダムの形式や貯水池の容量・ダムを建設したときの技術など、基本的な情報からちょっとマニアックな情報までを凝縮して記載しているのが特徴です。
ダムの目的(記号の意味)= F:洪水調整、N:河川の正常な流量の維持、W:上水道、I:工業用水、A:かんがい、P:発電
ダムの形式(記号の意味)= G:重力式コンクリートダム、HG:中空重力式コンクリートダム、A:アーチ式コンクリートダム、GA:重力式アーチダム、E:アースフィルダム、R:ロックフィルダム
クレジットカードと同程度のサイズで、無料で受け取ることができますが、入手するには現地を訪れる必要があります。もらえるのは一人1枚です。
とはいえ、日帰りで行ける場所が多く、なおかつ人里離れた場所へ行くちょっとした冒険感もあり、カードそのもののコレクション性も高いことから、ダム巡りは、マニアの心を刺激する”熱い領域”となっています。
参考:ダムに来んね!ダムカードを配布します|福岡県
石打ダム資料館
熊本県宇城市三角町(うきし みすみまち)にある石打ダムは、1988年に建設が始まり、1992年に完成したダムです。右岸天端にある石打ダム管理棟と、石打ダム資料館は、アートポリス事業によりデザインに配慮された建物になっています。
石打ダム資料館は、空中に浮く円筒形の展望ロビーが特徴的で、その未来感ある外観を一目見ようと、県内外から見学者が訪れます。また、ダムの下流にはダム名が付いた珍しい「石打ダム駅」があるのも見どころの一つです。
開館時間は、午前9時から午後5時まで。開館日は土曜日・日曜日・祝祭日。土日祝の見学をお勧めしますが、平日の見学も可能で、その場合は事前の予約が必要です。予約は宇城市役所 三角支所経済課(電話:0964-53-1111)まで。
福岡方面から訪れる際は、先月ご紹介した干潮になると現れる道「長部田海床路」と、以下の世界文化遺産「三角西港」とを、あわせて観光できます。
三角西港
三角西港は、明治期の港湾都市が当時のまま現存する唯一の場所で、貴重な歴史的建造物が多く残されています。
「埠頭」は1887年に完成。延長756メートル。岸壁部分は16段の切石によるから積みで、石材の自重により安定させています。ほかにも1887年に建てられた土蔵造りの荷揚げ倉庫「旧三角海運倉庫」や、三角西港開港と同時にこの地に進出した「旧高田回漕店」、明治天皇の頌徳を記念する館として1918年に完成した「龍驤館」などを、散歩しながらゆっくりと見学できます。
屋内に入ることが可能な建築物も多く、実際に中に入って歴史を感じることができます。
ドライブの流れとしては、宇土半島を周遊するかたちとなり、基本は、福岡方面(往路) → 九州自動車道 御船(みふね)ICから、長部田海床路 → 三角西港 → 石打ダム資料館 → 松橋(まつばせ)IC → 福岡方面(復路)、となります。
注意点として、三角西港から石打ダム資料館へ向かう際、ナビの種類によっては、近道あるいは時短に特化したルートを算出する場合がありますが、非常に細く路肩すれすれの上級者向け道路に入り込んでしまう恐れがあるため、以下で示す正規ルートで向かいましょう。
参考
御船ICから長部田海床路へのルート
長部田海床路から三角西港へのルート
三角西港から石打ダム資料館へのルート(重要)
石打ダム資料館から松橋ICへのルート
この記事の情報は2022年12月16日(金)時点での内容です。