博多大丸では、PLAYWORKS社(東京都目黒区)と障がいのある人にとっての”理想の百貨店とは?”をテーマに、2024年2月「インクルーシブデザインでつながる未来」と題したディスカッションを開催。
その後、聴覚障がいを持つゲストにも快適に買い物をしてもらえる百貨店を目指し、聴覚障がい者と博多大丸社員の店頭での買い物ワークショップを実践。そこで得た気づきをもとに、大丸福岡天神店で使用する「指差しコミュニケーションパンフレット」を作成し、今回、店内で活用を開始しました。
設置場所は、大丸福岡天神店 本館1階総合案内所・東館B2サービスカウンターです。
「指差しコミュニケーションパンフレット」とは?
PLAYWORKS社が考案した、声によるコミュニケーションが難しい聴覚障がい者や外国人のゲストとのスムーズな会話をサポートするツールです。
▼表面
ひらがな、アルファベット、数字が記載されており、サイズや数量の確認などに活用できます。
▼裏面
日本語、英語の表記とともに24個のピクトグラムが配置されています。
パンフレット制作を目的とした「聴覚障がい者との買い物ワークショップ」開催
2024年12月に開催したワークショップには、博多大丸の社員13名と聴覚に障がいをもつゲスト3名が参加。声を文字化するアプリや筆談ボードを用いた聴覚障がいの疑似体験や、実際に買い物している様子を観察。
買い物体験の観察を通して得られた気づきや困りごとの一例として、
・店員がマスクをしていると口元が見えない(=読唇ができない)
・レジから離れていると金額を伝える手段が口頭のみで、視覚情報がない
・館内放送が聞こえていなかったことに気づいた
などがあげられました。百貨店の館内放送には催事情報や悪天候時などの営業時間の変更といった重要な放送も含まれるため、改めて目で見える情報提供の重要性を実感。さらにリアルな経験や気づきをもとに「指差しパンフ」に必要な要素を対話形式で検討。
実際ワークショップを体験したことで、視点の異なる様々な提案や意見交流があり、大丸福岡天神店で使用する「指差しコミュニケーションパンフレット」に掲載する24項目が完成しました。
この情報は2025年5月24日(土)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。