
11月の夜空は、澄んだ空気とともに、星たちがひときわ鮮やかに輝き始める季節です。
その中でも注目したいのが「おうし座南流星群」。2025年は例年以上に”火球”と呼ばれる明るい流れ星の出現が期待されており、秋の終わりを彩る小さな天文ショーとなりそうです。
おうし座南流星群は、ハレー彗星とは別の「エンケ彗星」を母天体とする流星群であると考えられています。
この彗星が太陽のまわりを巡るたびに撒き散らすチリが、地球の軌道と交わることで、私たちの夜空に流れ星となって現れます。
1時間あたりの流星数は決して多くありませんが、そのぶん、一つひとつがゆっくりと流れ、時には火球が空を横切ることも。
まるで夜空をスローモーションで走る光の矢のような、美しい瞬間です。

活動のピークは 11月5日ごろ。放射点(流星が流れ出す方向)は、おうし座のアルデバラン付近、東の空にあります。ただし、流れ星は夜空全体に現れるので、できるだけ広く空を眺めるようにしましょう。
観察に適しているのは、放射点が高く昇る 深夜0時~明け方3時ごろ。この時間帯は街の喧騒も落ち着き、空気がぐっと冷えて透明度が増すので、流星観察に適しています。
ただ、11月5日は満月のため、観察には月明かりの影響を大きく受けてしまいます。月明かりに負けないような明るい流星に期待しましょう。
空が開けた場所、たとえば河川敷や海辺、公園などで、スマホを置いてふと空を見上げれば、思いがけず大きな光の尾が視界を横切るかもしれません。
夏のペルセウス座流星群のような派手さはないものの、この流星群には、秋らしい静けさと品のある美しさがあります。
冷え込みに備えた服を羽織って、温かい飲み物を片手に、夜空を見上げる… そんなひとときにこそ、この流星群は似合います。
日々の忙しさを少し忘れ、空に一瞬のきらめきを探してみてください。流れ星が落ちるたび、あなたの中にもきっと、ひとつ小さな光がともるはずです。
この情報は10月31日(金)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。