
11月5日(水)、夜空に満ちる月は、2025年で最も地球に近い満月になります。
天文学的には「近地点満月」と呼ばれる現象で、英語の Supermoon(スーパームーン)という呼び名で知られています。
月の公転軌道は完全な円ではなく、少し楕円形をしています。そのため、地球に近づいたり遠ざかったりをおよそ27.5日の周期で繰り返しています。
今回の満月は、その「近づくタイミング」と「満ちる瞬間」がほぼ重なるという、1年に数回しか起きない特別な組み合わせ。
数字で言えば、月は地球からおよそ35万7千キロの距離にあり、2025年中でもっとも大きく、そしてもっとも明るく見える満月になります。

最も遠い「遠地点満月」と比べると約5万キロも近く、見かけの直径で14%、明るさにして30%ほど増して見えるとのこと。
もっとも、実際に肉眼でその差を見分けるのは少し難しいかもしれません。
それでも、空気が澄む秋の夜、東の地平線からゆっくりと昇る大きな月を見上げれば、心のどこかで”特別な月”だと感じるはずです。
また、11月の満月には「ビーバームーン(Beaver Moon)」という伝統的な呼び名もあります。
これは、冬を前にビーバーが巣作りを始める頃であることに由来する北米の民間名で、「寒さへの備え」や「自然とともに生きる知恵」を象徴する名前として、今も多くの天文ファンに親しまれています。
同じ満月を、古代の人々は暦として見上げ、現代の私たちは科学として観測する。その連なりを感じるのも、満月の夜の楽しみです。
国立天文台の資料によれば、福岡での月の出は17時前後。満月の瞬間(望)は22時19分ごろに訪れます。
昇りたての月は大気の影響で赤みを帯び、次第に白銀へと変化していきます。さらに、夜更けには冬の星座・オリオン座が昇り、東の空では木星がゆったりと輝きます。
まさに、秋から冬へと季節が動く、境目の夜空です。
科学的な説明を超えて、スーパームーンには人を惹きつける何かがあります。
地球に最接近するという事実を知って眺めれば、月の光がいっそう近く感じられる…
それは、天文学の精密な計算と、人の感性が交わる瞬間かもしれません。
街の灯を少し離れて、秋の冷気とともに、2025年最大の「スーパームーン」を心ゆくまで堪能してみてはいかがでしょうか。
この情報は10月31日(金)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。