凸版印刷、福岡地所および、palanの3社は24日、地域活性を目的とした観光客の回遊を促進する実証実験「福岡電脳物語」を、2023年8月1日(火)から8月31日(木)までの期間限定で実施すると発表しました。
同実証実験は、キャナルシティ博多及びその周辺施設を結ぶルート上の目印をスマホで読み込むことで、風景の上にコミックが表示され、次の目的地へ誘導。道中の各スポットにおいて連続したストーリー性のあるコンテンツを表示することで、目的地までの回遊促進効果を検証します。
実証の背景
新型コロナウイルスの5類感染症移行後、観光需要の急激な高まりによる国内観光客とインバウンド客の回復が期待される一方、地域の観光では特定の商業施設や観光スポットに人流が集中してしまう課題があり、街中への回遊を促す施策が求められています。
ARを活用した従来の回遊施策においても、観光地などの目的地にのみARコンテンツが設置される傾向があり、目的地と目的地間の周辺地域への回遊効果には課題が残っていました。
このような背景から3社は、palanが提供するWebAR作成プラットフォーム「palanAR」を使用し、福岡市地下鉄 櫛田神社前駅とキャナルシティ博多間、キャナルシティ博多と櫛田神社間を結ぶ2つのルート上にAR漫画を設置。各スポットで表示されるARの漫画を読み進めていくことで目的地までの誘導を行う実証実験を実施します。
同実証実験では、移動中における利便性の向上と、エンタメ体験による観光客の回遊促進効果を検証します。
また、同実証実験は凸版印刷が行っている公募型オープンイノベーションプログラム「co-necto(コネクト)2022」で採択されたスタートアップ企業であるpalanと、パートナー企業の福岡地所、凸版印刷の3社による取組みで、福岡市の福岡市 実証実験フルサポート事業に採択されています。
3社は、今後の目標として、同実証実験の結果から抽出される課題を解決し、観光地や商業施設周辺エリアにおける利用者の回遊を促すサービスとして、展開を図っていくほか、交通機関などとの連携により、より広域範囲での回遊促進を行うサービスの構築を目指すとしています。
▶ 凸版印刷株式会社
▶ 福岡地所株式会社
▶ 株式会社palan
この記事の内容は、2023年7月24日(月)時点のものです。