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福岡工業大学が「におい」を「色」で表す 新たな客観・定量的な指標作りへ

福岡工業大学が「におい」を「色」で表す 新たな客観・定量的な指標作りへ

福岡工業大学情報システム工学科の田村研究室は9日、「におい」を嗅いだ時に連想する「色」を、においの言語評価と関連させたデータを基に予測できる新たなモデルを作成したと発表しました。

福岡工業大学が「におい」を「色」で表す 新たな客観・定量的な指標作りへ

私たちが感じる視覚や嗅覚など様々な感覚にはそれぞれ結びつきがあります。

https://www.fit.ac.jp/

赤く着色した白ワインを本物の赤ワインと評価してしまうことがあるように、「視覚」から「嗅覚」には強い影響があることが分かっていますが、「嗅覚」が他の感覚に与える影響は実はあまりよく分かっていません。「嗅覚」は特に個人感覚のバラつきが大きく、客観的、定量的に計測できないため、影響の評価が難しいからです。

田村研究室は、人がにおいを感じた時に連想する色とその背景にある言語的なイメージとの結びつきについて実験を行ってデータを分析。いくつかのにおいにおいて「食べられそう」「覚醒度」という評価が特定の色の連想に結びつくことを明らかにしました。

福岡工業大学が「におい」を「色」で表す 新たな客観・定量的な指標作りへ

田村研究室では「人が感じるにおいと連想色を結びつける評価モデルを提案することができ、私たちがふだん、何となくにおいを嗅いでイメージする色について規則性を解明して予測できる可能性があり、においが見た目の印象や視覚に与える影響を解明できる第一歩につながる」と語っています。

この研究が進むことにより、普段私たちが何となくにおいを嗅いでイメージする「色」について規則性を解明し、予測することができるかもしれません。研究の今後にも注目です。

福岡工業大学 公式サイト

この記事の内容は、2023年5月9日(火)時点での情報です。

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