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博多祇園山笠「十四番山笠ソラリア」奉納・披露

博多祇園山笠「十四番山笠ソラリア」奉納・披露
飾り山笠 十四番山笠ソラリア 表標題「黒田鍋島天神大普請」 イメージアート/西元祐貴

西鉄は24日、2024年7月1日(月)から7月14日(日)までの期間中、同社が運営する商業施設 ソラリアプラザの1階イベント広場「ゼファ」にて、博多祇園山笠の飾り山笠「十四番山笠ソラリア」を奉納・披露すると発表しました。

今年の標題は、表(おもて)が「黒田鍋島天神大普請(くろだなべしまてんじんびっぐばん)」、見送り(みおくり)が「菅公西下創造多故事(かんこうのさいかおおくのこじをうむ)」です。


黒田鍋島天神大普請
2024年12月に竣工を迎える天神・福ビル街区に建設中の「ONE FUKUOKA BLDG.(ワン・フクオカ・ビルディング)」の誕生を盛り上げるべく、今の天神地区の繁栄の礎となった肥前堀をモチーフ。およそ400年前に当時の大普請の陣頭指揮を執る黒田長政の力強さを表現しています。

見送り
菅公西下創造多故事
天神や太宰府といった西鉄沿線にゆかりの深い菅原道真公を標題テーマに据え、今年で開業100周年を迎えた天神大牟田線を祝すとともに、西鉄沿線のさらなる発展を表現。

「十四番山笠ソラリア」 は、天候を気にすることなくさまざまな角度から飾り山笠が楽しめるため、毎年多くの来館者から好評を得ています。

今年も、ぜひソラリアプラザ1階イベント広場「ゼファ」に足を運び、博多の夏の風物詩・博多祇園山笠の迫力を体感してみてはいかがでしょうか。

スケジュール

▼6月24日(月)
棒締め
▼6月27日(木)~29日(土)
飾りつけ
▼6月30日(日)
総仕上げ
▼7月1日(月)10時~
御神入れ
▼7月1日(月)~7月14日(日)
飾り山笠披露

製作者

表:博多人形師 置鮎 正弘(おきあゆ まさひろ)氏
見送り:博多人形師 西山 陽一(にしやま よういち)氏
山大工棟梁 :野中 力(のなか つとむ)氏

標題解説

表:「黒田鍋島天神大普請(くろだなべしまてんじんびっぐばん)」

慶長年間、黒田長政は関ケ原で西軍についた鍋島家を徳川家康に執り成して東軍につかせました。肥前佐賀藩の藩祖である鍋島直茂(なおしげ)とその子で初代藩主の勝茂(かつしげ)は、このことへの感謝の意として、黒田長政が福岡城を普請(ふしん)※した際に、今の天神地区から福岡城に向かって堀を普請しました。それは「肥前堀(ひぜんぼり)」の名で知られ、今の福岡市役所の西側からソラリアプラザ一帯の場所にありました。那珂川から福岡城、その先の大濠に至る東西の濠の完成により都市の開発軸ができ、城下町福岡の発展の礎となりました。

その「肥前堀」は明治43年(1910年)におこなわれた大博覧会「九州沖縄八県連合共進会」の会場設営の為に埋め戻され、それにあわせて開通した路面電車とともに街を大きく発展させるきっかけとなり、日本有数の近代都市福岡の始まりとなりました。

「肥前堀」の大普請は、今の天神地区の繁栄の大元である大事業として位置付けられる歴史事象です。

※普請…工事

登場人物:黒田長政(くろだながまさ)、鍋島勝茂(なべしまかつしげ)、穴大衆(あのうしゅう)※石積職人

見送り:「菅公西下創造多故事(かんこうのさいかおおくのこじをうむ)」

菅原道真公は宇多(うだ)天皇に重用され、次の醍醐天皇の元では右大臣にまで上り詰めましたが、時の左大臣であった藤原時平(ときひら)の讒言(ざんげん)により、延喜元年(901年)1月に大宰府へ大宰権帥(だざいごんのそち)として左遷されることとなり、味酒安行(うまさけのやすゆき)など少人数の伴連れのみで冬の瀬戸路を西下して博多の港に辿り着きます。道真公の西下は各地にたくさんの伝承を遺し、その故事にちなんだ各地の天満宮が今でも信仰を集めています。

現・ソラリアプラザにほど近い薬院新川(旧四十川)の畔の中央区今泉(旧庄村)には、かつて道真公が川面に己の姿を眺めた故事による容見(すがたみ)天満宮(又は四十川天神)がありました。慶長17年(1612年)に福岡藩初代藩主・黒田長政が城下を造営する際に、現在の中央区天神一丁目に社を移し「水鏡(すいきょう)天満宮」としました。福岡の中心地「天神」の地名は、この天満宮に由来します。

登場人物:菅原道真公(すがわらのみちざねこう)、味酒安行(うまさけのやすゆき)、宇多天皇(うだてんのう)

博多祇園山笠公式サイト

この情報は6月24日(月)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。

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