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西鉄 路線バス計32路線、10月1日より減便・廃止へ

西鉄バス
※画像はイメージです

西日本鉄道は10月行う路線バスのダイヤ改正で、福岡都市圏や北九州市を中心にあわせて32の路線で減便または廃止することになりました。運転手不足などに対応するためだとしています。

西鉄によりますと、10月1日から一般の路線バスについてダイヤを改正し、福岡地区で17路線、北九州地区で11路線、久留米地区で3路線、それに、筑豊地区で1路線のあわせて32の路線で減便または廃止するということです。このうち福岡地区では平日で、全体のおよそ1.6%にあたる17路線の186便が減便となります。また、始発便の繰り下げや最終便の繰り上げも行われ、福岡地区では「金武博多駅線」で博多駅を出る最終便が30分繰り上げられます。

理由について、西鉄は、慢性的な運転手不足や運転手の労働環境改善のために来年4月から労働規制が強化される「2024年問題」に対応するためだとしています。一方、インバウンド需要の回復を受けて、博多駅と福岡空港の国際線ターミナルを結ぶ直行便はこれまでの1日60便から14便増えて、1日74便になります。

西鉄の林田浩一社長は日の記者会見で「ご不便をおかけすることを心苦しく思う。乗務員の不足を踏まえ、待遇改善などで採用を強化しているがすぐには結果が出てこない状況で、やむをえず減便に踏み切った」と話しています。「2024年問題」は物流業界で来年=2024年4月から、ドライバーの労働時間の規制が強化されることで、人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念されている問題です。

バスの運転手は年間の労働時間の上限が現在の3380時間から3300時間に引き下げられるほか、退勤から出社までの休息時間が現在の「8時間」から「11時間が基本、最低9時間」となります。労働環境の改善が期待される一方、人手不足の深刻化が懸念されていて、日本バス協会は2030年度にはバスの運転手が3万6000人不足すると試算しています。このため、各社が喫緊の課題として対応を急いでいます。

西鉄が運転手不足などを背景に一般の路線バスを減便や廃止することについて、利用者に聞きました。福岡市東区の70代の女性は「西鉄は全国的に見てもバスの台数も多いし結構皆さんの足になっている。私も通勤で使っていて減便されると困るけれど、会社も事情があるだろうから一概には言えません」と話していました。

福岡市中央区の50代の女性は「毎日通勤で使っていますが実際、私が乗っている路線が減便されるのでちょっと困っています。最終バスも以前より30分くらい早くなりその分、仕事も繰り上げないといけませんが、運転手がいないのであれば仕方がないと思います」と話していました。

篠栗町の70代の男性は「バスだけでなくタクシーにしても運転手が少ないから車庫に駐車している車がいっぱいあるのを見ます。運転手の給料が安いのでもっと高くしないと人が集まらないと思います」と話していました。福岡市南区の70代の男性は「広く薄く減便しているのであまり影響はないと思います。福岡市内は地下鉄もあるので代わりの手段があれば問題ないのではないか」と話していました。

一般路線バスダイヤ改正

▶ NHKNEWSWEB

この情報は2023年9月23日(土・祝)時点の内容です。最新の情報は公式サイト等から確認をお願いします。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。

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