トライアルホールディングス(本社:福岡市)は5日、大手総合スーパーの西友(本社:東京都武蔵野市)を、約3800億円で完全子会社化すると発表しました。
トライアルホールディングスは、九州を中心にディスカウントストア「トライアル」などを運営。
同社では、更なる成長戦略として既存店成長と新規出店、「食」の強化などを掲げており、リテールテック(小売業にIT技術を導入して業務効率化や顧客体験の向上を図る取り組み)を主とした店舗改装、美味しくて安い惣菜やプライベートブランド商品の開発、ローコストオペレーションの強化に注力していく方針をとっています。
西友は、関東エリアを中心に駅に近接した好立地の店舗を多く保有しており、強固な事業基盤を有しているほか、プライベートブランドを中心とした商品力、自社保有の製造拠点、メーカーをはじめとした取引先との強固な関係を保持しています。
今回の西友の完全子会社化により、同社グループの基盤である九州に加えて、人口集積地である関東エリア、中部エリア及び関西エリアでの事業基盤確立を迅速且つ効率的に実現することが可能となり、連結売上高1兆円超の小売グループが誕生します。
西友と同社グループの店舗は地域的に重複が少なく、商圏において、類似する自社製品同士でそれぞれの売上を奪い合うといったマイナス効果がなく、西友のオリジナル商品や、食品の仕入・加工・配送をまとめて行う工場、さらにはセントラルキッチン等の製造拠点を獲得することで、同社グループ全体の「食」の強化と、生産・物流の最適化にも貢献が期待できるとしています。
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この情報は2025年3月5日(水)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。