西鉄では、アジラ社(本社:東京都町田市)と共同で、西鉄天神大牟田線の駅施設における安全性向上を目的とした実証実験を開始すると発表しました。
同実証実験は、西鉄グループが実施している、幅広く事業アイデアを募集する公募型のオープンイノベーションプログラム「Join up with Nishitetsu」への採択を通じて開始するものです。
背景と目的
西鉄が運営する西鉄天神大牟田線・貝塚線では、現在全73駅のうち42の駅(試行運用中の8駅も含む)において駅集中管理方式を導入しており、柳川・貝塚2か所のサポートセンターにて各駅のモニタリングを行うなど、利用者の安全や利便性を維持しながら運用しています。
今回、より安全な輸送サービスの提供を実現するため、アジラ社が提供する「AI Security asilla」を活用し、駅施設における安全性向上を目指します。※駅係員が常時は駐在せず、監視カメラによる安全確認やインターホンを通じた利用者対応など、デジタル技術を活用して遠隔で駅業務を実施。
実証実験の概要
今回の実証実験では、駅集中管理方式を導入している駅のうち乗降人員や、小学生、高齢の利用状況を考慮した8駅で行なわれます。
実施期間
2025年2月21日(金)~2025年8月20日(水)
対象駅
都府楼前、紫、津古、三沢、大保、櫛原、聖マリア病院前、西鉄五条(計8駅)
設置場所
▼カメラ
対象駅ホーム、改札周辺、内コンコース等 ※現在設置しているカメラを活用
▼モニター
柳川サポートセンター
検証項目
以下の項目を適切に検知できるかを検証。
線路内への侵入
車椅子・白杖の使用者
転倒・ふらつき
長時間にわたり駅施設に留まっている人
ホームからの転落予兆
不審行動 など
導入の目的
不審行動や危険行動の検知による安全性向上
駅係員への迅速な情報提供による対応の迅速化
白杖・車いす利用者の検知による介助の必要性把握
AI Security asilla
世界トップクラスの行動認識技術を基にしたAI警備システムです。既存のカメラをAI化し、異常行動や不審行動を検出した場合に、瞬時に通知。映像をモニタリングする警備員の業務を軽減でき、見逃しや見落としも無くすことができます。
▼特徴
各カメラにおける行動をAIが自律学習し、通常から逸脱した動きを「違和感」として検知。予期しない危険行動を即時通知することで、事件事故の未然防止に繋げます。
また、数百台規模のカメラ映像もAIが常にモニタリング。異常が起きた際には自動で検知、即時通知し、人の眼だけでは捉えきれない些細な動きも見逃しません。
そのほか、既設のカメラがそのまま利用可能。初期コストの負担がゼロ。エンタープライズプランでは、サーバー1台で最大50台分のカメラ映像を解析でき、大規模な施設では運用コストも安価です。
ローカルで完結するネットワーク構成により外部へ映像流出するリスクがありません。
この情報は2025年2月19日(水)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。