大正6年創業のきもの専門店 やまと社は9日、同社が展開するオーダーメイドユニフォーム製作サービス 印FORM(インフォーム)にて、柳川藩主立花邸 御花のリニューアルオープンに際し、ゲストが滞在時に使用するゆかた、および、スタッフの半纏、料亭スタッフのきものを製作したと発表しました。
柳川藩主立花邸 御花は、江戸時代に柳川藩の藩主である立花家の邸宅として築かれ、約400年の大名文化を受け継ぎ、現在も藩主の末裔が運営している料亭旅館です。
宿泊施設でありながら約7,000坪の敷地全体が国指定名勝に指定され、民間で国指定の文化財を維持している稀有な場所として知られています。
2025年1月11日、創業75周年を迎え、文化財の魅力をより体感できる宿へとリニューアルオープンします。
滞在着のゆかたについて
今回、御花より敷地内の文化財や柳川を渡る舟の上でもゆかたを着てほしい、オリジナルのゆかたで御花のゲストとして柳川の町をより楽しんでほしい、という声を受けて製作。
製作した2柄のうち、一つは能衣装からインスピレーションを受け、濃い紺地に立花家の家紋・祇園守り紋を散りばめた柄。もう一つは、紫がかった紺色に、立花家の婚礼調度にあしらわれた蒔絵の唐草柄を図案化した柄です。どちらも、柳川の流れるイメージに藤を絡めた柳縞をベースにしているとのこと。
また、料亭旅館を創業した当時、立花家18代立花文子様が手書きした「おはな」の文字を、以前のゆかたから新しいゆかたにも引き継いでいます。
ゆかたの生地も夏のゆかたのような薄手の生地ではなく、通年で着用することを見据えた、しっとりとした厚みのある木綿の生地で製作。
また、ゆかたを着慣れない人に向けて、前幅をやや広めに仕立てられており、袖は通常のゆかたよりはやや短めの袂(たもと)で、御花の以前のゆかたのような筒袖の利便性と、ゆかたらしいゆったりと優雅なシルエットを兼ね備えた仕様になっています。
サイズ展開も、子ども向けの110cmから、大きめの3Lサイズの8サイズを用意。年々増えている海外からのゲストにも対応できるよう工夫されています。
なお、同社のものづくりのネットワークを通じて、日本で織られた白生地を、日本のさんちで染め、日本国内で縫製したものになっています。
御花で働くスタッフのための新たな制服として半纏を製作
武家らしい格調の高さを兼ね備えた仕立てとなるよう、半纏でありながら紋付の羽織に近づけた家紋の入れ方となっており、江戸時代に藩主へ仕える人たちが着用していた法被をモチーフに、子持筋という模様を裾に配した柄に。
色は武家に好まれた色という濃い藍色「褐色(かちいろ)」を選択。
御花の料亭で働く人たちのためのきものは、<きものやまと>のオリジナル商品「やまと可憐 色無地 紫紺色」にて仕立てられています。
裾さばきが良いポリエステルきもので、七宝の地紋を入れた滑らかな生地感とブランドこだわりの上品な色合いが特徴です。
▶ 柳川藩主立花邸 御花
▶ 印FORM|やまと
この情報は2025年1月9日(木)時点での内容です。また、記事の内容は予告なく変更される場合があります。