医療用品メーカーのダイヤ工業(本社:岡山県岡山市)から生まれたアニマルケアブランド「anifull(アニフル)」は、「動物福祉を伝える動物園」がコンセプトの大牟田市動物園のキリン専用に、オーダーメイドの保温サポーターを開発したと発表しました。
大牟田市動物園のキリンのリンは、2005年9月30日生まれのオスです。2017年1月から毎年冬季に跛行(歩様に異常をきたしている状態)が見られるようになり、大牟田市動物園ではその対策、原因の調査を行っていました。
冬季のみ跛行が発生していたことから、肢が低温環境にさらされることが原因と考えられたため、2019年12月より肢の保温を目的として馬用のプロテクターの装着を開始しました。実験により馬用プロテクターの装着をすることで肢の保温が可能であることが明らかとなり、跛行対策として有効である可能性が考えられました。
これ以降、現在まで跛行はみられておりませんが、馬用プロテクターではサイズ等に課題があるため、オリジナルのサポーターの作成を計画していたところ、アニマルケアブランドのanifull(アニフル)に繋がることとなり、今回の開発に至りました。
anifull(アニフル)では2014年より動物用のサポーターを開発しており、主に犬用のサポーターを開発していましたが、犬以外の動物や様々なサイズの犬に対応する為に、オーダーメイドのサポーターを作成。今回、キリンのリンとの出会いをきっかけに、全ての動物たちの困りごとを解決したいと同社は考え、開発に挑戦しました。
キリン専用保温サポーター
全長74cmでキリンの足の長さに合わせて設計し、吸湿発熱性素材「モイスケア®」を使用。「モイスケア®」はウールに比べて約3倍の吸湿発熱性能があり、衣服内温度が綿に比べて最大2℃も高くなる保温に適した素材です。
さらに、人間用のコルセットやサポーターに使用している様々な素材を組み合わせ、支持性とフィット性にこだわって製作されています。
また、サポーター本体にポケットがあり、体温測定センサを入れて使用ができます。保温サポーターを装着することで跛行を予防し、キリンの健康管理ができればと考えられた仕様です。
この情報は2022年1月14日(金)時点での内容です。最新の情報は公式サイトなどから確認をお願いします。